2008年4月29日火曜日

イスラエルのガールズ・バンド「HaBanot Nehama הבנות נחמה」試聴




















 HaBanot Nehamaは3人の女性シンガー・ソングライターが集まったバンド テル・アビブを中心に活動してるみたい 

Myspace試聴 2007年のデビュー・アルバム 「HaBanot Nehama」

You TubeにあったTV直撮りライブ映像 「LOVERS」



 ローラ・ニーロの激情がアコギとレゲエのビートにのっかったら、どことなくトロピカリズモ風味 でも後口さっぱりの不思議なポップス 何しろ曲がいい イスラエルにこういうシーンがあるのかしら 是非ご一聴を

2008年4月23日水曜日

Grachan Moncur III グレシャン・モンカー「New Africa/One Morning I Woke Up Very Early」&Mystic Revelation of Rastafari 「Grounation」




1969年作 トロンボーンのGrachan Moncur IIIって名はこれで知った
元西海岸勢と一緒に演奏していたジャズ・マンのヨーロッパ録音
アーチー・シェップロスコー・ミッチェルアラン・シルヴァとフリー&アヴァンギャルドの濃いメンツがそろってますけどむつかしいところは全然ない 特に前半なごみ系でいい感じ You Tube Myspace試聴



サン・ラまたはアート・アンサンブル・オブ・シカゴ、両者同じBYGのレーベル・メイトだけど、くらべてグレシャン・モンカーはもうちょっと呑気 トロンボーンの眠たげな響きがアフリカというよりカリブ色 



ミスティック・リベレーション・ラスタファリの名盤「Grounation」を連想しました こんな音



Mystic Revelation of Rastafari 「Way Back Home」1973年

2008年4月13日日曜日

youku映像証言「羅生門」&伊丹万作「映画と癩の問題」



 黒澤映画のすばらしい脚本家 橋本忍が「羅生門を生んだ影の男」伊丹万作(伊丹十三の親父)の思い出を中心に語るインタビュー→黒澤組スタッフ「羅生門」を回想する 聞き手はスクリプター野上照代




羅生門(1950年) まだ見てない方はこちら 原作 



黒澤明で自分が三つ選ぶなら「用心棒」「椿三十郎」「七人の侍











 伊丹万作、といえば映画論も面白い→青空文庫 おすすめは「映画と癩の問題」 ハンセン病がどちらかといえば身近なトピックではなくなった現代にも、固有名詞を入れ替えるだけで、この批評は響くと思う

いったい癩はどこにあるのだ。決してそれは瀬戸内海の美しい小さい島にあるのではない。それは疑いもなく諸君の隣りにあるのだ。遠い国のできごとを見るようなつもりで映画を見て泣いてなんぞいられるわけのものではないのだ。
 我々は個人の運命としての癩をどうすることもできない。ただ、もう偉大なるその暗黒的性格に、圧倒されるばかりである。それは客観的にはいかなる意味で も救いがない。そうしてこのようにいかなる意味でも救いのないものは所詮芸術の対象として適当なものとは考えにくいのである。「映画と癩の問題」より


2008年4月8日火曜日

FREEDOM「ゲット・アップ・アンド・ダンス-ザ・ベスト・オブ・フリーダム」



FREEDOM1981年のアルバム 「Changes of time」がMariners Seafunkにあがってるよ 

今夜はブギーバック」の元ネタ「Get Up And Dance」ばかりが話題になる若き歌ものファンク・バンドの、これは3枚目 発売直後にリード・シンガーJoe Leslieが殺されてバンドは失速、とのこと






フリーダム「Get Up And Dance」1979年

 彼らが後を追っていたであろうコン・ファンク・シャンS.O.S.バンドバーケイズに比べてFREEDOMは圧倒的にポップ みんなで歌える感じ 



veoh「華麗なるミュージカル ブロードウェーの100年」BROADWAY =THE AMERICAN MUSICAL= &「ザッツ・エンタテインメント」&ニコニコ動画「雨に唄えば」t

 veohに長編ドキュメント「華麗なるミュージカル ブロードウェーの100年」があがってるよ
ザッツ・エンタテインメントのミュージカル映画でおなじみアメリカはブロードウェイのショウビズ史 詳細な検証ドキュメント
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 ミュージカル?いらねー、って人も、この「巨星ジークフェルド」の一シーンだけは見といて欲しい  
「メロディ」この歴史上もっともぶっ飛んだワン・ショット・シークェンスは1936年のもの







 veohのドキュメントはちょっと長い その前に「ザッツ・エンタテインメント 」は是非見ていただきたい 
あとニコニコ動画に全編あがってる「雨に唄えば」 全人類が触れるべき映像よ 続き

2008年4月7日月曜日

AREA アレア






1975年のArea イタリアを代表するプログレ・ジャズ・ロック・バンド トンでもない声の歌手はデメトリオ・ストラトス 

前に紹介したスペインのカマロン・デ・ラ・イスラ同様、こういう声の主は早死にしそう AREA詳細な解説サイト 全盛期の映像

2008年4月2日水曜日

ランバート&ナッティカム Lambert & Nuttycombe 「At Home」



 いま聴いてる 生まれてきてよかったよ 

 SSW系のデュオが綴るいぶし銀の名盤 レビューはこちらに詳しいです 試聴

 アコギを握った野郎二人、といえばエヴァリー・ブラザーズサイモン&ガーファンクル、英国ならピーター&ゴードン バート・ヤンシュとジョン・レンボーン ナッシュとスティルス チャド&ジェレミー 二つの個性のせめぎ合いが楽しいけれど、ランバートとナッティカムはまるで寂しい双子のように肩を寄せ合っている 息を一緒に吐いている 

 体温と同じ温度の湯に入ると己の輪郭を感じなくなると聞くけれど、これはそういうアルバム
ニック・ドレイクジム・オルークが好きな方にもオススメよ 



 ジェリー・ジェフ・ウォーカーの「Mr.Bojangles」って悪いカヴァーを聴いたことないけど、ランバート&ナッティカムのヴァージョンは格別だわ 抑えているから出せる味

2008年4月1日火曜日

「下下戦記」吉田 司




 ニコニコ動画に水俣病のNHKアーカイブス映像「奇病のかげに」が上がってるよ その2 関連書を紹介
よくもわるくも「ゴーマニズム宣言」や森達也の仕事にひっかかる人は必読の名著です 

 被害者を単に「社会問題」としてしか語れない不自由が、被差別者の不可侵化→聖化の腐敗を生む構図は、最近なら部落解放問題でおなじみ



 「下下戦記」で水俣に移り住んだ吉田司は、若き「被害者」たちとの交友を赤裸々に描くことで、人間のいやらしさおもしろさ切なさうっとおしさを見事にあらわしています 重度病人を平気で差別する軽度の患者 工場からおりた謝罪金で風俗に走り車を買い家を建てバブルに沸く町の様相 

 登場するのは新聞には絶対に出てこないどーしようもないやつばかり が、読んでいるうちに情がうつって他人と思えなくなる
 書きなぐられたラブレターや家出の宣言文の写真が随所に挿入されて、胸キュン青春ものとしても読める こういった真っ当なルポが「奇書」とされ、公式発言しか出来ない左翼や右翼に黙殺されたその理由は、本書にあたって考えてみてください



 類書



無敵のハンディキャップ―障害者が「プロレスラー」になった日



新ゴーマニズム宣言スペシャル 脱正義論